口腔内を綺麗に清潔に保つことは、肺炎や感染症等の病気の予防へと大きく繋がっています。
身体の健康の第一歩として、まずはお口の健康から始めましょう。
歯がほとんどなく入れ歯を使用していない人、あまり噛めていない人は、認知症になる確率が高くなるというデータがあります。
口腔ケアの不足や、入れ歯の手入れ不足により、細菌が唾液と共に肺に流れ込み、誤嚥性肺炎の大きな原因にもなっています。
虫歯、歯周病の菌が全身に回り、心臓病の原因になると言われています。歯周病菌が血管内に入り、心筋梗塞や狭心症などを引き起こすケースもあります。
糖尿病の人は歯周病になるリスクが高いという報告や、歯周病の治療によって歯茎の炎症が改善すると、血糖値が改善する可能性があるという研究報告があります。
本人は気づかないことが多く、知らぬ間に周囲に不快感を与えてしまう口臭の原因は、口腔ケアが不十分なために、細菌が繁殖し、舌苔、歯石などが沈着するためです。
歯と歯茎の境目のケアが不十分でいると、多くの細菌や、歯垢が溜まり、歯茎が炎症をおこして腫れたり、様々な病気につながります。
ある介護施設で高齢者を対象に、歯科衛生士による口腔ケア指導を実施したところ、通常の口腔清掃だけをしていた施設に比べ、インフルエンザの発症が10分の1に抑えられた、という報告があります。
フレイルとは、高齢になって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態をいいます。筋力などの身体機能の低下により先に、社会参加など他者との交流が減ったり、口の機能が衰えること(オーラルフレイル)から始まります。
口腔内のケアは全身の健康に関係しています。
様々な病気の予防となるとともに、食べる喜び、ご家族ご友人と楽しく会話ができることなどにも繋がります。
普段の生活を豊かに過ごすために継続的に口腔内のケアを続けることをおすすめします。